『暮らしのシーンに緑があったら』『室内だと日が当たりにくいし、ちゃんと育つか心配』『ベランダに鉢植えを置いてみたい』
観葉植物には様々なものがあります。これから紹介する可愛い子たちの中に、あなたの好みや生活に合った子がいるかもしれません。
育てやすさの観点から、以下の4点の条件を前提として、更にシーン毎に重要な点を加味したグリーンを選んでみました。
・病気や虫に強い
・乾燥や水のやりすぎなどの水分ストレスに強い
・葉があまり落ちない
・枝や茎が伸び放題にならない
1.リビングで癒しのグリーン
リビンググリーンには、日陰に強く、価格も手頃なものがお勧めです。
1-1.デスクやテーブルに
1-1-1.ガジュマル(チャイニーズバンヤン/多幸の樹)
水遣りポイント:土の表面が乾いたら
日陰でも大丈夫?:大丈夫!
我慢できる寒さ:少し寒がり(5℃以上)
ガジュマルは沖縄を代表するグリーンの一つです。沖縄の言葉で『キジムナー(木の精)』と呼ばれる精霊が棲むと言い伝えられる植物で、その特有の外観は人々を魅了してきました。
南国の植物ですが、育てやすさは室内グリーンの優等生。一つ一つユニークな樹形に育つので、並べてみても楽しいでしょう。
日陰でもいいですが、夏はお外の光をなるべく当ててあげてください。また埃っぽくしておくとホコリダニがつくので、たまにはお風呂でシャワーを。
1-1-2.ポトス・エンジョイ
水遣りポイント:土の表面が乾いたら
日陰でも大丈夫?:まあまあ
我慢できる寒さ:少し寒がり(5℃以上)
つややかな厚手の葉と、鮮やかな斑入りが特徴のポトス。ポトスは観葉植物として長らく親しまれていますが、この品種は従来のものよりのんびり育つために、長く葉の美しさを楽しむことができます。初心者さんにもお勧めです。
1-1-3.ヒメモンステラ・ミニマ(ラフィドフォラ・テトラスペルマ)
水遣りポイント:あげすぎ注意
日陰でも大丈夫?:大丈夫!
我慢できる寒さ:かなり寒がり(10℃以上)
モンステラを小さくしたような、特徴あるざっくりとした切れ込みの入った葉が、置くだけでテーブルや棚を南国にしてくれます。本物のヒメモンステラではありませんが、雰囲気はそのまま。
日の当たらないところでもどんどん育って行くので、見ていて楽しい植物です。
卓上で楽しめるちっちゃなグリーンは、まだまだたくさんあります。ショップでぜひ探してみてください。
1-2.ちょっと目を引く位置に
1-2-1.セローム(ヒトデカヅラ)
水遣りポイント:あげすぎ注意
日陰でも大丈夫?:大丈夫!
我慢できる寒さ:けっこう頑張る(0℃以上)
部屋置きグリーンの常連、セローム。長く伸びた茎に切れ込みの入ったつやのある葉が特徴です。室内でも育ちますが、できれば日の当たる場所においてあげてください。冬場は根ぐされし易いので、水のやりすぎに注意。
1-2-2.サンスベリア・ローレンティー(トラノオ)
水遣りポイント:あげすぎ注意
日陰でも大丈夫?:ダメ
我慢できる寒さ:かなり寒がり(10℃以上)
すっきりとした縦長の容姿がお馴染みのサンスベリアは、暑さと乾燥に強いのですが、それだけに日光が大好き。なるべく日当たりにおきましょう。また乾燥に強い他の植物同様、冬場は水のやりすぎに注意です。
1-2-3.トックリラン(ポニーテール/ノリナ)
水遣りポイント:あげすぎ注意
日陰でも大丈夫?:まあまあ
我慢できる寒さ:けっこう頑張る(0℃以上)
名前の由来は、根元がぷっくり膨らんで、すっと首を伸ばしたような幹の姿から。また、その上にわしゃわしゃと茂る葉の様子から、『ポニーテール』と呼ばれることも。徳利の中には水分や養分を蓄えておけるので、極度の乾燥にも耐えます。耐寒性もあるので、育てやすいグリーンです。
耐陰性もありますが、できれば日の当たる場所で。成長速度が遅いので、お手入れも楽。初心者さんにお勧めです。
1-3.しっかり存在感
1-3-1.フィカス・エラスティカ・”デコラ”(マルバインドゴムノキ)
水遣りポイント:あげすぎ注意
日陰でも大丈夫?:大丈夫!
我慢できる寒さ:けっこう頑張る(0℃以上)
耐寒性・耐陰性に優れた、室内グリーンの定番の一つです。大きな葉はお部屋で存在感を発揮することでしょう。
乾燥には強いですが、葉に埃がつかないようにお手入れしてあげてください。
1-3-2.ユッカ・エレファンティベス(青年の樹)
水遣りポイント:あげすぎ注意
日陰でも大丈夫?:大丈夫!
耐我慢できる寒さ:どんとこい(-3℃以上)
『青年の樹』として知られるこのグリーンも、定番観葉植物です。極めて耐寒性に優れ、また耐陰性も高いことから、置く場所を選びません。初めての観葉植物にはうってつけ。小さめの鉢もあるので、そちらから挑戦してみても。
1-3-3.パキラ・グラブラ(カイエンナット、発財樹)
水遣りポイント:あげすぎ注意
日陰でも大丈夫?:大丈夫!
我慢できる寒さ:少し寒がり(5℃以上)
すっきりとした仕立ての幹に、涼やかな緑の葉。こちらも室内観葉の定番、パキラもラインナップには欠かせません。病害虫に強く、育成が容易なのでビギナーにもお勧めです。
『発財樹』の別名があるように、縁起物としての人気も高い植物です。風水アイテムとしても取り入れてみてはいかがでしょう。
1-3-4.ケンチャヤシ
水遣りポイント:あげすぎ注意
日陰でも大丈夫?:大丈夫!
我慢できる寒さ:少し寒がり(5℃以上)
1鉢だけで南国ムードを盛り上げるヤシ。この品種は比較的乾燥に強く、耐陰性・耐寒性にも優れるため、室内置きに向いています。逆に夏場の直射日光などは葉焼けを起こす原因となりますので、気をつけましょう。成長が遅いのでお手入れも楽です。
2.爽やかな風と日光を楽しむグリーン
ベランダやテラスなど、外で育てるグリーンには、日差しが好きなものを選んでみました。
2-1.斑入りホンコンカポック
水遣りポイント:あげすぎ注意
日陰でも大丈夫?:大丈夫!
我慢できる寒さ:けっこう頑張る(0℃以上)
育てやすさ、美しさ、カポックは室内グリーンに関心のある人なら誰もが一度は育てたことがあるのではないでしょうか。
寒さに強いので庭やベランダで大きく育てることもできます。斑の入らない濃い緑を楽しめる種類もあります。お好みでどうぞ。
2-2.シルクジャスミン(ゲッキツ、オレンジジャスミン)
水遣りポイント:土の表面が乾いたら
日陰でも大丈夫?:まあまあ
我慢できる寒さ:少し寒がり(5℃以上)
春にジャスミンに似た良い香りのする花が咲きますが、ジャスミンとは別物です。ミカンの仲間で、花の香りにオレンジを感じる人もいるところから、オレンジジャスミンの別名も。
日差しが大好きなので、よく日の当たる場所に置いてあげましょう。霜の降りる地域では、冬には室内に入れてあげてください。
2-3.オリーブ
水遣りポイント:土の表面が乾いたら
日陰でも大丈夫?:ダメ
我慢できる寒さ:けっこう頑張る(0℃以上)
地中海料理に欠かせないオリーブは、グリーンとしても素敵。ノアの箱船から飛び立った鳩が、陸地を示すよすがとしてくわえてきたのもオリーブの小枝でした。
寒さに強く、ある程度乾燥にも耐えるのでベランダ向きのグリーンです。陰はきらいなので、日の当たる場所に置いてください。
3.お財布に優しいグリーン
育てやすさのみならず、DIY店から100円ショップまで、入手に場所と値段の手頃感が嬉しいグリーンたちをご案内しましょう。
3-1.ポトス(オウゴンカズラ)
水遣りポイント:土の表面が乾いたら
日陰でも大丈夫?:まあまあ
我慢できる寒さ:少し寒がり(5℃以上)
インテリアグリーンの代名詞、ポトスは、様々な品種で目を楽しませてくれます。場所を気に入るとどんどん伸びるので、切って水に挿せば、そこでまたどんどんと成長。植え替えの際には根を傷つけないように注意してください。
3-2.ヘデラ・ヘリックス(アイビー)
水遣りポイント:土の表面が乾いたら
日陰でも大丈夫?:大丈夫!
我慢できる寒さ:けっこう頑張る(0℃以上)
ヘデラもお馴染みグリーン。アイビーという通称の方が知られているかもしれません。ポトス同様、こちらも多くの種類があるので、集めるだけでも楽しいでしょう。
お水が大好きですが、冬は控えて乾燥気味に。蒸れに弱いので、風通しのよいところにどうぞ。
3-3.パキラ・グラブラ(カイエンナット、発財樹)
水遣りポイント:あげすぎ注意
日陰でも大丈夫?:大丈夫!
我慢できる寒さ:少し寒がり(5℃以上)
リビング向け大き目グリーンでもご紹介しましたが、入手のしやすさもお勧めのグリーンです。
4.日が当たらなくても大丈夫!なグリーン
室内で日の当たらない場所でもグリーンの癒しが欲しい、そんなわがままに応える子たちを選びました。
日の入りにくいバスルームや寝室、玄関などにどうぞ。
4-1.アグラオネマ
水遣りポイント:あげすぎ注意
日陰でも大丈夫?:大丈夫!
我慢できる寒さ:けっこう寒がり(8℃以上)
鮮やかな斑入りの大きな葉が美しいアグラオネマは、品種が多いので選ぶのも楽しみです。斑入りに赤の差したトリカラーもあります。
耐陰性があるというよりは、直射日光がきらい。また寒さには弱いので、室内でもあまり冷え込まない場所におきましょう。
4-2.アスプレニューム(タニワタリ)
水遣りポイント:土の表面が乾いたら
日陰でも大丈夫?:大丈夫!
我慢できる寒さ:少し寒がり(5℃以上)
ゆらゆら水の中でゆらめく水草を思わせる姿。バスルームに置いてみたいところですが、高温多湿を好むので、まさにうってつけ。またとても丈夫なので、初心者さんにも安心です。
日の光が直接当たると葉焼けを起こすので、注意しましょう。
4-3.フィカス・ビンネンディキー(ショウナンゴム、アムステルダム)
水遣りポイント:土の表面が乾いたら
日陰でも大丈夫?:大丈夫!
我慢できる寒さ:少し寒がり(5℃以上)
長く細い葉が爽やかな印象です。別名の『ショウナンゴム』のショウナンは湘南ではなく、昭南、シンガポールの古い和名からきています。
暗い場所でも葉が落ちにくいため、室内グリーン向き。乾燥すると葉先が枯れてきたり、ハダニがつくので、葉に霧吹きなどで水分を補いましょう。
5.グリーンの管理に大切な3つのポイント
育てやすいグリーンでも、見当違いだと枯らしてしまって悲しい思いをしてしまいます。お手入れの要点を把握して、失敗を防ぎましょう。
5-1.水遣り
水遣りは最も重要なポイントです。切らせば枯れて、過ぎれば腐らせてしまいます。
水遣りのポイントは、土の表面が白っぽく乾いてきてから行うこと。その状態になったら表面に乾いた部分が残らないよう満遍なく水をあげてください。量は鉢の底から水が流れ出てくるまでです。出てきた水は、全部きれいに払うこと。余分な水があると、根腐れの原因となります。
そして、水を遣る時間帯は一定にしましょう。人間やペットが定期的に食事をとるように、植物への水遣りも定期的に行うことが大切です。
決めた時間に土が湿っていたら、水遣りの必要はありません。次の水遣りのタイミング前に乾燥し始めても、植物は十分待ってくれます。
5-2.温度管理
1鉢で南国の雰囲気に!と言うように、グリーンの多くは熱帯地方の出身です。つまり、本来は高温多湿が好き。湿度の高い日本の夏はお好みの一方で、大抵のグリーンは冬の寒さには耐えられません。冬は室内に入れて、10℃以上を目安に室温を保つようにしましょう。
但しエアコンや温風ヒーターの風は厳禁です。風の当たらない場所に置くようにしましょう。窓辺などの温度変化の激しい場所も避けるようにして下さい。
5-3.太陽光
室内向きのグリーンを紹介してきましたが、植物の健康な生長には、やはり太陽光が必要不可欠です。直射日光がきらいな植物も、他の植物の陰からそっと控えめに日光を受けています。
時々は日差しの当たる場所に置いてあげて下さい。いきなり強い日差しに当てると疲れてしまうので、レースのカーテン越しのような、半日陰の場所がお勧めです。
6.レッツ・トライ
いかがでしたか。
シーンやシチュエーションに合わせてセレクトしたグリーンたちの魅力は、ここでは、紹介しきれません。
まずは手にとってみてください。あなたの生活に加わる日を、グリーンたちも待っています。

お探しの花があればいつでもお気軽にお問い合わせください